問題
甲会社の経理課長であるAは、甲所有の土地を売却する権限を付与されていたが、Aの経済的状況や正確をよく知っている友人の乙に対して、当該土地を市場よりもずっと安い5000万円で売却して、代金を着服したまま行方を消した。このような状況で、甲は乙に対して土地の明渡を求める訴えを提起する一方、乙は甲に対して所有権移転登記手続を請求する訴えを提起した。以下の質問に答えること。
(1)甲と乙のそれぞれの主張の法的根拠を述べ、どのような法的関係にあるか述べよ。
(2)甲の明渡請求が認容された場合、乙は所有権移転登記手続を求めることができないが、その場合に乙が甲に対して別にとりうる法的手段について述べよ。
K君の答案構成
一、(1)
代理権の濫用(93条類推適用説=判例か、信義則説か、無権代理説か)
二、(2)
使用者責任(715条)
不当利得返還請求(703条。付加的論点。使用利益と利息の相殺も)
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