官庁訪問日記

M君の官庁訪問日記

6月25日(金) 官庁訪問12日目午後
 15時30分。会計検査院13人目の面接。ここでは、終始身の上話だけ。司法試験のことや、他省庁での現在の状況といったありきたりのことを聞かれる。そして、「お酒はどのくらい飲むの?」「カラオケは?」「健康ですか?」「どこでも寝れる?」といったことを聞かれる。どこでも寝れるかということは会計検査院で仕事する上では重要なことである。なぜなら、検査業務の際は実際に現場に行くことになる ため、寝起きが自宅でないことも多いからである。枕の硬さや布団かベッドかが気になるようだと困るとのこと。さらに、「人の上に立って仕事をする上で心がけるべきことってどんなことだと思いますか?」ということも聞かれる。15時45分終了。
 しばらくすると、ノックの音。「来週月曜日の夕方に電話を下さい」とのこと。面接の結果は今はまだ決められないらしい。その電話の際に結果がわかるとのことだ。これまでの会計検査院の対応とは違うので、自分の評価が今一つ決め手を欠いたのかと少々不安になる。しかし、「最終段階も近いということだったし、こういう対応もあるんだろうな」と自分を納得させる。
 その後、帰宅の途に着く。
 18時少し前。人事院から電話が来る。月曜日の話だと今週末にいい結果でも悪い結果でも必ず連絡するとのことだった。まさにその電話なのである。来週月曜日の11時に来てほしいとのこと。結果がどうだったのかについては一切触れない。結果はダメだったが最後のチャンスを与えるべく月曜日に来るように言ったのか、それとも、いい結果だったのでもう一度最後に顔を見せてほしいという意味で言ったのか。それがわからないので非常に不安になる。しかし、「万が一、人事院と会計検査院で切られたとしても、これから法務省や衆議院事務局を官庁訪問することも可能だしまだまだ道はある」と思い、不安を払拭させようとする。
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