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東日本大震災からの教訓―原発爆発事故から避難した被災者をもっと被爆させたのは一体誰か?― (11/11/3)
 南相馬市などの福島第一原発に近い地域からの被災者は、原発から遠いという理由で、地元よりももっと放射線量の高い浪江町や飯舘村に避難し、被爆したようだ。

 しかし、文部科学省や保安院のSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)は事前に浪江町や飯舘村がホットスポットで非常に危険だという事実をつかんでいた。

 なのにその情報はなぜ被災者・避難者に迅速に伝わらなかったのか?

 文部科学省や保安院は情報はちゃんと首相官邸に伝えたが、先に菅直人前総理が自分たちの意見を聞かずに同心円状に避難指示をしてしまったとしている(朝日新聞連載「プロメテウスの罠」)。

 一方、菅直人前総理は自分の目の前にいた保安院長(その後、退職したが、マスコミの取材には一切、応じないらしい)や原子力安全委員長が全くそのような情報は伝えなかったとしている(同「プロメテウスの罠」)。

 草野球ならばともかく、プロ野球の外野手が外野フライをお見合いして落とした以上にお粗末である。

 確かに組織としての意思統一・情報の一元化は重要である。

 しかし、上が伝えなければ、自分が上(総理)や現地の人に伝えようというサムライ公務員はいなかったのか?

 現地に自分の家族や知人がいたらどうだったろうか。

 重大な不作為の結果、多くの被災者・避難者の健康や生命に重大な脅威・恐怖を与えている。

 一体誰が、避難した被災者を必要以上に被爆させたのか?

 その検証がちゃんとされなければ、また同じような過ちが何度も繰り返され、国民の公務員や国に対する信頼は完全に地に落ちることになるだろう。



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