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※署名のない文章は渡辺一郎による。他の講師が担当した場合は署名を入れる。
■2000年12月の最新本試験情報
12/7 スランプとの闘い
 各省庁の説明会なども行われる中、12月に突入した。20世紀も残りわずかである。最近、色々な理由から「勉強が手に着かない」という相談をよく受ける(Q&A27参照)。3月までは弱点科目を含めてインプットに力を入れる時期である。周囲が就職活動に動き始めても、自分のペースを崩さないだけの実力を年内(次の目標は3月まで)につけてほしい。
12/12 2001年の国 I 法律職2次専門試験を占う
 外務 I 種が国家 I 種に一本化された関係上、2001年より国際法が国 I 法律職2次専門試験に加わることは多くの受験生には周知の事実である。しかし、「1次試験の国際法が難しくなるのでは?」とか、「2次試験の他の科目が難しくなるのでは?」とか、質問をよく受ける。基本的に1次試験の試験委員と2次試験の試験委員は違うので、国際法に限らず1次と2次に相関関係はない。また、国際法が他の科目に影響を与えることも全くない。ただ、2次専門試験で3問必須から4問選択となり、受験生の負担は増した。国際法を選択するのも大変だが、選択しなくても憲法・行政法・民法のうち1科目から2問を選択しなければならないし、1科目だけでは危険が大きいので、2科目用意するとなると、ますます負担が増すことになる。このような事情も考慮し、メジャー科目の学習に特に力を入れてほしい。
12/18 業務説明会のポイント
 各省庁が有力大学で業務説明会を行っている。先日も京大生協主催のガイダンスに行ったところ、隣の部屋では参議院事務局 I 種(独自採用だが、国 I と併願し易い。なお、衆議院事務局 I 種も独自採用だが、国 I からも1名採用する)の業務説明会が行われていた(元ゼミ生のS君も来ていたのには驚いた)。
 ただし、業務説明会の名前に騙されてはいけない。文字通り業務説明会のところもあるが、質問の内容とか態度とかをさりげなくチェックしているところもある。また、集団討論をさせて、受験生の資質を見極めようとしているところもあったらしい。
 一応、各省庁のウェブサイトにある情報はチェックしておいて業務説明会に臨もう。また、大事な話は必ずメモしておこう。名刺をもらったら、必ず顔を覚えて、メールを出して説明会のお礼を言っておこう(しつこくない程度にメールで質問するのもいい)。今の時期の業務説明会でいい印象を残し、官庁訪問時の有利な材料にしている人は毎年確実にいるのである。
12/26 外務 I 種廃止の影響
 外 I 廃止の影響を別の角度から述べる。
 先日、ゼミで集団討論をやったところ、昨年より数段レベルが上がっているのに驚いた。最初のテーマが国際関係だったのかも知れないが、2番目の国内問題についてもちゃんと議論の組立ができている人が多かった。その議論をリードしている人の多くは外務省志望者なのである。
 外務省は2000年までは1次合格者の中からじっくりと選別できたのに、建前上はともかく2001年はそうはいかないので、かなり心配しているようだ。しかし、それは杞憂にすぎないと思われる。
 ただ、心配なのは御三家・四天王(大蔵・通産・自治・警察)が、弁の立つ人材を外務にごっそり連れて行かれる危険性である。
 いずれにしても、人事担当者にとって2001年の優秀な人材の確保は頭の痛い問題だと同情を禁じ得ない。
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