[ HOME最新本試験情報>2001年8月の最新本試験情報 ]
※署名のない文章は渡辺一郎による。他の講師が担当した場合は署名を入れる。
■2001年8月の最新本試験情報
8/6 外務専門職1次試験合格発表
 8月3日(金)、外務専門職1次試験の合格発表があった。合格者は104名で昨年より2名少ない。最終合格者は40〜42名程度になろう。これからも熾烈な戦いが続く。
 Wセミナー模試の総合成績上位者は順当に合格している。しかし、専門試験成績上位者でも教養(今年は難しかった)が苦手な人には取りこぼしが見られた。教養で涙を飲んだ人は、今から、特に知能分野の訓練を始めよう。
8/16 国家 I 種最終合格発表
 8月15日、国家 I 種試験の最終合格発表があった。各種新聞でも報道されているように女性と私大合格者の割合が過去最高であった。外務 I 種試験が統合された結果、行政職(昨年59人から今年52人)は減ったものの、法律職(255人から310人)と経済職(131人から159人)をはじめ最終合格者の数は増えた。他面、採用予定者数は最終合格者の約半分であり、既に官庁訪問の成否で明暗が分かれている。
 今年は官庁訪問期間も短くなり、受験生は選択権が狭められてしまった。また、官庁訪問が人事院面接に先行する結果、某省庁の内々定者の多くいる組に某省庁の採用担当者が入るなど馴れ合い的な人事院面接もかなり見られたようだ(ただし、一部、気骨のある面接官もいたと聞くのは救われる)。採点基準も明らかにしないまま、内々定者に大幅に点数を与えているとするならば、現行のシステムそのものの見直しが必要である。しかし、日経(夕刊)を始め、その辺の認識は全くないようである(これから各省庁の面接が始まると書いてある!!)。国民主権原理と国民の公務員選定・罷免権からすると、形式的な大臣の任命行為だけでは不充分で、人事院面接に民間人を入れるべきである。また、公正・中立を期するため人事院面接を官庁訪問に先行させ、受験生の選択の便宜を考え官庁訪問期間を現行よりも長くすることが望まれる。
 来年も今年と同じ形式で行われるのならば、受験生は各種の説明会、官庁訪問ツアー、プレゼンテーションなどに積極的に参加し、自己をアピールし、他方で、試験前に志望省庁を絞り込んでおくことが求められる。
8/31 教養対策を怠るな!
 今年の公務員試験も終盤戦となった。最近特に目立つ質問は、「専門は何とか合格点が取れたと思いますが、教養は駄目でした。教養対策はどうしたらよいでしょうか?」である。専門試験の勉強で手一杯だったのかもしれないが、教養試験は専門試験と並ぶ大事な試験である。仮に教養試験がないと、知識の幅や総合的な判断力の劣った人(いわゆる「専門馬鹿」)が公務員になってしまい、国益や公益を大いに損ねる。したがって、教養試験対策は本人にとっても国・地方公共団体にとっても重要な課題である。
 東大生の合格率が高いのは、中学受験や大学受験で算数や数学を本格的にやっているので、知能分野で他の受験生に大差を付けているからだ。数学の弱い私立文系の学生は、知能分野において意図的なトレーニングを積むことが求められる。
©1999-2001 The Future