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※署名のない文章は渡辺一郎による。他の講師が担当した場合は署名を入れる。
■2001年12月の最新本試験情報
12/1 時事問題にもっと関心を!
 12月となった。講義も週5〜6回の過密状態となり、講義やゼミの予習と復習に追われ、睡眠不足になっている人も少なくない。公務員試験は科目が多く大変だが、優先順位をつけ、限られた時間を有効に使ってもらいたい。
 一般的に気になるのは、専門の勉強に多くの時間を取られ、時事問題に対する関心が希薄な点である。時事問題に関する知識は、1次教養試験、2次総合試験・人事院面接さらには官庁訪問で必須である。
 まず、新聞を毎日必ず読むことは言うまでもない。また、講義やゼミでも随時紹介しているが、紹介された本はすぐに買って(店頭からすぐに無くなる場合もある)、専門の勉強に疲れた時、電車の待ち時間・乗車時間などの空き時間を利用して読んでおこう。今のうちから時事問題に対する関心を高め、知識を増やしておけば、直前期や本試験はずっと楽になるはずだ。 
12/7 国家 I 種キャリア合格者が倍増!?
 12月4日の朝日新聞(夕刊)などによると、政府・自民党は国家 I 種キャリアの合格者を2002年度は採用予定者数の2.5倍、2003年度は4倍程度に増やす予定である。民間企業の内定が早まっていることに加え、司法試験の合格者増や法科大学院(ロースクール)の新設が予定されていることを考慮し、「優秀な人材」を早めに確保することを目指したもののようである。
 しかし、「合格者を増やすだけで、採用者を増やすものではない」ことには注意を要する。2001年は、1次試験の合格者(内定者の約4倍)が、それぞれ希望する官庁を訪問し、2次試験で最終合格者(内定者の約2倍)が決まるという仕組みだった。結局、2001年の1次合格者のうち内定をもらったのは4人に1人、2次合格者の2人に1人だったが、2002年は2次合格者のうち5人に2人、2003年からは2次合格者のうち4人に1人しか内定がもらえないことになる。
 省庁の側からは、合格者から内定者をじっくり選べるし、従来の内定者の2次落ちのリスクも回避できるのでかなり便利な制度化かもしれない。しかし、受験生の側からすればどうだろうか? 内定をもらえる可能性が極端に低い試験を最初から真剣に受験しようとする受験生がどれほどいるだろうか? 国 I キャリアはかつての輝きと魅力を現在も維持し得ているのか? 「優秀な人材」を早めに確保するどころか、司法試験・法科大学院、外資・有力企業、地方公務員に早期に逃げられる危険性もある。しかも、優秀な受験生に逃げられ、一か八かで受験するバブル受験生が増え、受験生全体の専門分野のレベルもかなり低下するであろう。結局、教養試験に強く、先輩との有力なコネ・パイプのある受験生(特に東大生)を利するだけに終わる可能性もある。そう考えると、2002年の採用予定者数の2.5倍あたりがギリギリのラインではなかろうか?
 また、国民主権・国民の公務員選任権とは別の視点から、キャリアに「優秀な人材」を選ばせる現行の制度のままでいいのか、根本的な疑問もある。キャリアの考える「優秀な人材」と国民一般が考えるであろう「優秀な人材」は大部分は一致するとしても、少し(2〜3割程度?)違うようにも思う。2次合格合格者のなかから各省庁が採用したいのならば、その前提として人事院面接に民間人を入れる(民間人を面接官に採用している自治体もある)などしないと、各省大臣の形式的な任命行為だけでは、国民主権・国民の公務員選任権とは全く調和しないように思われる。今回の制度改革は、全く公務員の側からのもので国民本意の政治主導の公務員制度改革とは言いがたいのではないだろうか?
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