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国家 I 種の官庁訪問は最終合格発表後から!? |
人事院は、9月6日、2003年の国家 I 種の官庁訪問は2次(最終)合格発表後に実施するとの方針を示した(現在の官庁訪問は1次の合格発表後に行われ、2次試験前に内々定が出されている)。
今回の方針は、不安定な状況のまま上京を余儀なくされた地方の受験生には歓迎できる。また、一般の受験生にとっても安心して2次の勉強ができるというメリットがある。さらに、従来、2次の人事院面接において、一部の省庁は内々定者に下駄を履かせているのではないかという疑いがあったが、その疑いや不公正さを払拭することができる。その意味で今回の方針は評価できる(ただ、内定の時期が民間よりかなり遅れることになる)。
実は、1980年代も「国家 I 種の官庁訪問は最終合格発表後から」の建前であったが、現実には2次試験終了後に官庁訪問が行われていた(http://www.thefuture.co.jp/japan/a03.html)。その後、官庁訪問は次第に早期化し、遂には1次試験終了後になり、「官庁訪問者が多すぎる」等の不都合があり、3年前から「官庁訪問は1次試験合格発表後から」となった(ただし、最初の年は守られず、「官庁訪問1次試験終了後から」となった)。今までの経緯からすると、本当に「国家
I 種の官庁訪問は最終合格発表後から」の方針が守られるはわからない。しかし、守られるとすれば、今年(1次合格者4.9人に対し内々定者1人。内々定者の2次落ちは非常に少ない)よりは、実質的に受験生は内定をもらいやすくもなる(2次合格者4人に対し内定者1人)。
最終合格者数については、内定者の4倍とする政府の方針に対し、情実採用を招く等の理由で人事院は反対している。2003年の国家
I 種採用試験が実際にどうなるかについては予断を許さない状況である。 |