2005年も1ヶ月を切り、2006年の国家 I 種本試験(4月30日または5月7日)まで約5ヶ月となった。受験生、特に秋から受験勉強を始めた人には今が一番苦しい時期である。毎年のことだが、多くの受験生は4月までの時間を比較的自由に楽しんでいる合格・内定者を羨望の眼差しで見ていることであろう。しかし、昨年も合格・内定者は今の時期は同じように不安を抱えつつ苦しんでいたのだ。
昨年も同時期に述べたが、昔読んだ本の一節に「幸運の女神は前髪しかない(後頭部は禿げている)」いうヨーロッパかどこかの言い伝えがあったと記憶している。「チャンスはその時に確実に捕まえておかないと通り過ぎてからではもう遅い」という意味だったと思う。またTVで「ゲゲゲの鬼太郎」の作者である水木しげる氏が「日頃から地道な努力をしていないと、今がチャンスだとわからないし、仮にチャンスだとわかってもそれを掴むことができない」という趣旨のことを言っていた。至言である。
国家 I 種は実質1〜2回の勝負だから、今が人生の(2006年の上位合格の)最大のチャンスなのである。回転寿司の場合、目の前を通り過ぎてから取る人が多いらしいが、回転寿司と同じようにやや遅れて、年明けまたは学年末試験後から勉強する人が受験生全体からすると圧倒的に多い。しかし、出遅れた人は落ちる人(バブル受験生)が大多数だし、仮になんとか合格しても内定に有利な上位合格は一部の人を除いて非常に難しい。
合格・内定という結果だけ見ていると華やかではある。また、業務説明会等で若手や内定者と親しく接触することにより、あたかも自分がもう公務員になったかのような錯覚に囚われる人もいる。しかし、日頃の地道な努力がなければ、1次合格も2次合格も内定もありえない。今が人生の最大のチャンスであることを再認識し、地道に勉強に励む必要がある。
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