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※署名のない文章は渡辺一郎による。他の講師が担当した場合は署名を入れる。
■2010年5月の最新本試験情報
5/15 国家 I 種1次合格発表
 5月14日(金)国家 I 種公務員試験の1次試験合格者が発表された。
 今年は一昨年の金融危機から続く経済不況の影響から20%も志願者が増加した。http://www.jinji.go.jp/kisya/1004/isshu22.htm
 特に法科大学院の受験生が29.2%も増えたのが目立つ(資料3参照)。法律職の1次合格と最終合格に微妙な影響を与える可能性がある。
 2009年に比べ、教養試験はやや易しくなったが、専門試験は法律職の場合、難化した。その結果、法律職のボーダーは60点と下降した(2009年は62点・2008年は58点・2007年は59点・2006年は63点)。ただし傾斜配点(教養:専門=2:3)のため50点台でも少数だが合格していた。
 渡辺ゼミからは現役ゼミ生(報告者のみ)だけでも60人を超える1次合格者を輩出したが、今年も合格点を取りながらマークミス(転記ミス)に泣いた受験生が4人もいた。このことは本試験における受験生(特にボーダー付近)の平常心を失わせる緊張感と激戦を物語っている。
 合格できなかった人は、今までの勉強の質(やり方)と量(勉強時間)に問題がなかったかを検証し、今後にこの経験と教訓を活かし、他の試験や再挑戦に向ってがんばってほしい。
 また、合格した人は23日(日)の2次試験(総合試験・専門試験)と27日(木)以降の人事院面接に向けて最後までベストを尽くしてほしい。
5/24 国家 I 種2次専門試験終了
 5月23日(日)国家 I 種2次専門試験が終了した。
 総合試験はコミュニティ論に関する問題で、国家 I 種の公務員を選ぶという観点からよい問題であった。昨年は設問(1)が東京大学の入学試験を思わせる3つのキーワードを使った大意要約問題であったが、今年は自分の考えを述べる通常の出題形式に戻った。
 東北大学公共政策大学院の牧原出教授(新試験委員)の出題と思われる。http://www.publicpolicy.law.tohoku.ac.jp/staff/makihara/
 法律職の場合、今年は過去3年と同様に、憲法、行政法、民法、国際法、公共政策いずれも良問が多く、難易度が揃い、科目間の不平等は特になかった(そのせいか2009年、渡辺ゼミでは法律職のベスト10に学部4年生が3人いた)。
 日頃の地道な勉強をしており、答案構成と時間配分に注意した人は何とか時間内に書き切れていたが、安易に山をかけた受験生や答案構成または時間配分に失敗した人には苦しい4時間であったと思われる。
 専門試験で実力を発揮できなかった人も27日(木)からの人事院面接に最後の粘りを見せてほしい。
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