MANGAゼミナール『大学受験・頻出555シリーズ』(学研) 各900円+税
「日本史B」 |
著者 |
宇佐美正利/瀧音能之
早稲田大学漫画研究会
慶應義塾大学漫画倶楽部
田代タメカン
長谷川哲也 |
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「近現代・日本史」 |
著者 |
宇佐美正利/瀧音能之
早稲田大学漫画研究会
明治大学漫画研究会
慶應義塾大学漫画倶楽部
ひめ・ひめの
森谷祐
長谷川哲也 |
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「世界史B」 |
著者 |
山本洋幸
早稲田大学漫画研究会
慶應義塾大学漫画倶楽部
田代タメカン
山田存香 |
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「近現代・世界史」 |
著者 |
山本洋幸
早稲田大学漫画研究会
明治大学漫画研究会
慶應義塾大学漫画倶楽部
ひめ・ひめの
森谷祐
山田存香 |
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ベテラン予備校講師と有名大学漫研との競作による日本史・世界史のマンガである。対象は大学受験生であるが、公務員受験生にも十分対応している。
本書は各テーマごとにストーリーが完結しているため、どの部分から読み始めても全く差し支えない。もっとも、読破するのに大した時間を取られるわけでもないので、全て読み通すべきである。専門の勉強の息抜きとして読むのもよい。
絵自体はシンプルであり華々しさには多少欠けるが、内容的・知識的には十分網羅している。通常の歴史マンガとは異なり大学「受験」を念頭に書かれたものであるため、重要語句がマンガの中でわかりやすく説明されており、また受験に必要かどうかという視点に立って書かれているため記述に無駄がない。なお、左ページの左欄外に、見開き2ページの頻出事項が抜き出されているので、この本を買うに際して内容的に不安を感じる人は欄外をざっと確認してみるとよい。
本書の利用方法としては、あるテーマの部分を読み終えたら問題演習をやってみるというのが良い。確かに、このマンガを一度読んだだけでは大雑把な歴史の流れや知識しかインプットできないかもしれない。このマンガのありがたみもわからないかもしれない。しかし、問題演習をすると「この選択肢の知識については、マンガのあの部分に注意して読んでいれば正誤を正しく判断できたはずだ!」と悔しく思う場合もしばしば出てくる。マンガを読むと同時に問題演習をすることで、マンガの中の細かな記述にまで目が届くようになるのである。そして、暇さえあれば何度でも読む。マンガの全てに目を通したつもりでも、見落としていた箇所があるものである。その見落としていた箇所というのが、実は試験で問われる知識だったりするのだ。こうして繰り返し読むことによって初めてこのマンガの偉大さが実感できるのである。
私が読んだのは上記4冊だが、他に5冊ある(全9冊)。しかし、公務員試験では先の4冊で十分だと思う。参考までに、残り5冊の書名と全9冊の重要度(◎>○>△>×)を掲載する。
◎「日本史B」
◎「近現代・日本史」
◎「世界史B」
◎「近現代・世界史」
○「テーマ別日本史」
○「テーマ別世界史」
△「日本文化史」
△「世界文化史」
×「史料日本史」
(00/01/21 大田優樹)
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