『ジャパン・アルマナック』(朝日新聞社) 1700円+税
索引を含めわずか327ページのこの本には、日本に関する英語と日本語のデータがぎっしり詰まっている。政治・経済・社会・文化・教育等はもとより、日本国憲法や日本の歴史まで掲載されている。英語と日本語のテクニカル・タームを確認し、具体的数字を覚えれば、教養試験の英文解釈や時事問題にも大いに威力を発揮しそうである。また、2次の総合試験にも役立つ(具体的数字を挙げると説得力が増す)。その意味で、1次と2次の試験場まで持参して重宝しそうなのがこの本である。
私は、この本とは違うが、新日鐵が社員向けに日本のことを外国人に紹介するために書いた『日本』という本を1次と2次を通じて愛用した。この本がその後どうなったか知らないが、現在公務員試験を受けるとしたら、この『ジャパン・アルマナック』(朝日新聞社)を使うだろう。
「昔、英語は得意だった」では、公務員試験は合格できない。入学後、特に英語に力を入れてない人は、少なくとも大学受験時のレベルまで戻しておかないと、忘却曲線の前に本試験での苦戦は免れない(1問ごとに全盛時より1分余分に時間がかかれば、10問でも10分も違ってくる!)。英語のレベルを元に戻し、補強し、おまけに時事問題に対応できるのが本書である。
(00/02/25 渡辺一郎)
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