E君の官庁訪問日記
国家公務員T種最終合格発表。
AM9:00 人事院前
いよいよ合格発表当日。しかし仮に合格していても、その後A省に枠ができなければ内々定をもらえないため複雑な心境。人事院前まで行くとちょうど合格発表の瞬間で緊張しながら掲示板に近づいていく。あった。一応合格していた。後はA省の連絡を待つばかり。しかしこちらから待っていても落ち着かないのでとりあえず電話してみる。すると今はまだ空きがあるか分からないので、1時間後にこちらから電話します、と言われる。しかしこのまま待っていても時間がもったいないので他省庁の情報収集する。するとD省の枠が1人空いたという情報を聞きさっそくD省に電話する。一応まだ官庁訪問を受け付けるとのこと。そこでA省の結果を待ってからもし駄目ならD省に行こうと決める。
AM10:00 D省下のロビー
A省からの電話をD省のロビーで待っているとA省から電話があった。残念ですが枠が埋まってしまいました。これが答えだった。しかし自分でも何となく予想していたことなのでくよくよする暇もなくそのままD省へ。
AM10:30 D省
D省は一度切られているので諦め半分だった。しかも1〜2人しか枠がないところにおそらく20人くらいは殺到する様子。
AM11:30 D省人事補佐
20分くらい今までの経緯を聞かれ、最後にあなたの評価はもう定まっているので何かあったらこちらから連絡しますと言われ実質的に切られる。
PM12:00 霞ヶ関外
外にでると夏の暑さがかなり身にしみ本当にどうしようかと思う。やけくそで適当に各省庁の連絡簿をみて電話しまくる。しかしどこも枠が埋まっている。そこで二次落ちした友達に電話すると近くにいたので一緒に昼飯を食べに行く。
PM12:30 日比谷公園喫茶店
友達にもう諦めようかと弱音を吐くと、俺は落ちたからもう全く可能性ないけどお前はまだ可能性があるのだから最後までやれ、今年が最後なんだろと励まされ、まだ電話していない官庁すべてに電話をした。するとわずかだが空きがある官庁が5つもあった。本当にこの友人と昼を食べたことが私のこの後の将来を決めた。本当に感謝している。そしてこの5つのうちE省G局、E省H局、I院の3つに予約を入れた。
PM2:00 I院
I院に行くと、7〜8人の学生がいる。おそらく枠があっても1〜2人ぐらいだからかなり厳しい。しかも実はI院は去年第2志望だったところで去年訪問して早い段階で切られている。しかしもう切られなれてこの時は、開き直っていた。
PM4:00 I院係長?
なんと1人目の面接官は、去年私を切った人だった。ああ、もうこれで終わったと思う。こうなったらなんでも言ってやれと思い志望動機等、熱く言いまくった。すると君は今年官庁訪問した学生の中で一番いいねとまで言われた。どうやら私のことなど覚えていなかったようだ。普通この時期にまわってくる人はみな暗く落ち込んでるんだけどそれに比べて君はとても前向きな人間だし、ぜひ私が採用の権限があるなら採りたいとまで言ってくれた。実は私が開き直ってなかばやけくそだったのだが、それが高評価につながったらしい。本当に面接は何が吉と出るか分からない。
PM5:00 I院待合室
待合室に戻ると若干人が減っていた。I院は一人の面接から切っていくらしい。自分もいつ切られてもおかしくないのだとびくびくする。この後6時からE省G局の予約が入っていたがこのままだと行けそうにないなと感じる。結局1カ所に絞らなきゃいけないのでI院が最後の頼みの綱になりそうだと思い気合を入れる。
PM6:00 I院 原課
原課の人で厳しくつっこまれる。君が学生の時学んだことはI院ではどういったところで活かせるるか等でこっちが何を言ってもなかなか納得してもらえなかったが必死に粘った。すると途中からは和やかな雰囲気になり安心する。
PM7:30 I院予約
明日の予約が10時半に入る。なんとか2人目も大丈夫だったらしい。しかしE省G局にはもう行けなかった。
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