官庁訪問日記

M君の官庁訪問日記

6月23日(水) 官庁訪問10日目(1)
 13時15分。会計検査院に到着。今日は14時の予約。昨日ここへ来たときは、しつこく「今が決断のときでしょうか?」と聞いたために人事課の人を怒らせてしまった。今日はまずはそのことをお詫びしないと……。不安な気持ちで1階ロビーで待つ。そんな中でも会計検査院対策は怠れない。パンフやノートを見ながら、司法試験をやめて公務員試験へ転向した理由や会計検査院の志望動機など、いつものようにチェックする。
 13時45分。2階の受付に向かう。人事課の部屋に入るまでの廊下では「何て言って昨日のことを謝ろうか?」と気が気でない。足取りも重く廊下も非常に長く感じる。人事課に入ると、怒らせてしまった職員の方がやはりいる。「昨日はすみませんでした」と頭を下げ、受付を済ませる。しかし、今は怒っている様子はない。それ以上の言葉を交わすことなく、僕は待合室へ行く。
 14時。待合室に例の職員の方が、ポットの冷水を取り替えに入ってくる。その際、僕がペットボトルのドリンクを持っているのを見て、「ご自分で持ってこられたドリンクですね」と、なぜかニコニコしていらっしゃる。もう大丈夫なのかなぁ……。ちょっとだけホッとする。
 14時50分。別室へ案内される。
 15時10分。会計検査院5人目の面接。ここでは、身の上話というよりはむしろ業務説明が中心となる。会計検査院では直接現場に出向くため、霞ヶ関にいたらわからない現場の生の声が聞けるので、それを各省庁に伝えることもできるという話を聞く。業務説明が中心だと、それを聞いていて感じた自分の素朴な疑問を相手にぶつければいいので、精神的にはあまり疲れないのだ。もっとも、自分の中で関心のない省庁だったりすると、業務説明を聞いても疑問が湧いてこなくて、会話に困ってしまうのだろうが。15時55分終了。
 どうなったのだろうか? 今日はニコニコだったとはいえ昨日は職員の方を怒らせてしまったわけだし、「もはやこれまでかもしれない」と半分は思いつつ、結果を待つ。次の面接官が来るのか、それとも「うちとは縁がありませんでした」と告げる使者がやってくるのか。
 16時20分。ノックの音。な、なんと、例の職員の方が……。
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