Y君の官庁訪問日記

　久しぶりの休息。本試験前は勉強の日々、試験翌日からは官庁訪問の辛い日々と、ここ何ヶ月間か休んだ気がしないような毎日だったので、ひとまずはゆっくりする。アルバイトに行ったり、サークルの飲み会にも顔を出したりしたが、「なんかやつれてない？」と何人かに聞かれる。ここのところ食事が喉を通らず、確かに顔がやつれているような気がしていたが、気のせいではなかったのだ。面接の時は元気良く、はきはきとした受け答えだけは忘れないように、無理やりにでも健康なように見せないとなぁ……と。友人たちと会ったことで精神的にずいぶん楽になった。

　また、ともに官庁訪問をしている友人にメールを出す。彼とはまわっている省庁が重っていないので、霞ヶ関で会うことがなかったのだ。その友人によると、Y省は全員に「合格発表後に来てください」といっているわけではなく、彼を含めてちゃんと予約を入れて通っている人もいるらしい。やはり、噂なんてあまり当てにならないもんだ。しかし、官庁訪問中にとびかう噂には本当のものもあるので、いかにそれらを選別して受けとめられるかが重要だ。

　日曜日の夜は1週目の反省をして、2週目に向けてさらに想定問答集を練りなおした。5日間、いろいろな人の話を聞いてだいぶ面接に慣れたが、慣れたころにぼろはでやすいものである。油断することのないようにと気合を入れなおし、就寝。