The Future [ HOME国家I種渡辺ゼミ>渡辺ゼミ活用法 ]
国家 I 種渡辺ゼミ
平成13年合格者Y君
渡辺ゼミで掴んだ最終合格のための方法論

 私は、2回目の受験で合格できました。1回目は、1次試験で落ちてしまいました。

 そんな時、ゼミのビラを見ました。そこには、講座の対象者として、「今年失敗し、来年是が非でも合格したい方」と書かれていたので、藁をもつかむ思いで受講しようと考えました。 また、「渡辺ゼミ受講生の全回出席者の半分以上が最終合格している実績がある」とも書いてあり、ゼミに入ることができれば合格までのいくつかの壁を乗り越えられる自信がつくのではないかと考え、受講を希望しました。

 1年目の受験では、独学で勉強して、過去問は全て解いており、過去問で求められている知識は理解しているつもりでした。それゆえ、専門試験科目である法律科目が唯一の武器だと思っていましたが、本試験では、思うように点数を伸ばせなかった悔しさと実力不足を痛感しました。渡辺ゼミでは、「過去問1問1問を徹底的に分析することができる」とも紹介されており、自分の悔しい思いを2回目の受験で晴らし、専門試験科目を本物の武器にしたいと考えていたので、当講座を知ったときには願ったり叶ったりという気持ちでした。

 国 I の一般講座も受講していましたが、一般講座を聞くだけの授業形態はわかりやすく、楽でしたが、膨大な知識を覚えていかなくてはならない国 I の試験では、積極的に自分から理解していく勉強方法が記憶の定着度が高いのではないかとも考えていました。渡辺ゼミ I 期はまさに積極的に自分から勉強していくスタイルなので、この点も受講した理由です。

 私の周囲の人では、国 I を受験している人が少なく、情報戦といわれる官庁訪問では、限られた情報しか得られなく、不利であると考えていたので、ゼミ生というネットワークを利用して、官庁訪問を戦えるのではないかと考えたのも受講した理由です。

ゼミ I 期を使っての勉強方法

 ゼミが始まる時期は、国 I の一般講座の方も毎日あり、苦手としていた教養試験の対策にも時間を多く割きたく、勉強時間を確保することが難しい時でした。しかし、教養試験の勉強を毎日3時間として割り振って、次回のゼミまで1週間の残りの時間をフルにゼミの予習に充てました。なぜそこまで予習する必要があるかというと、ゼミでは自分達が問題に答えなくてはならないからです。

 予習は、渡辺先生から教えていただいた方法を行いました。それは、過去問を最近5年分の問題を全て解き、かつ、その肢を1つずつ吟味していくものでした。具体的には、その肢で問われている条文・判例、あるいは学説の知識を判例六法、百選、重判、基本書をそれぞれ読んで理解することはもちろん、そこにラインを引き、そのラインの上部に出題された年、問題番号、肢の番号を書いておくものでした。そうすることにより、出題歴が一目で分かり、次に本試験で出されそうなところが自ずと分かるというものでした。1問の予習に何時間もかけてしまい、この頃は1日12〜15時間勉強をしていました。体力的に大変辛かったですが、勉強することが面白く感じてきて心地よい充実感がありました。

 ゼミでは、先生がランダムで受講生に問題の答えを理由つきで答えさせる形式なので、予習は、該当範囲を一応すべてやる必要があるので、それらをノートにまとめ、問題に答えなくてはならないときのために備えました。こうして自分でまとめられるということは理解できているということですから、過去問10年分をノートにまとめあげる頃は、理解度も十分で、「専門試験は大丈夫だ」という自信がつきました。

 また、ゼミでは、先生が受講生に質問を浴びせてきます。それは、表面的な知識では答えることができないものが多く、有機的な理解ができているかを試す質問です。私は常に先生がどういった所を質問してくるかを予想しながら予習を行いました。基本書を表面的に見るのではなく読解する感じで読み漁りました。そしてその部分をノートに簡単にまとめて先生の質問に備えておきました。

 ゼミ2回目以降は前回のゼミの復習もしました。しかし、予習を重点的に行っていましたから、自分のやっていなかったところや分からなかったところを押さえる程度に行いました。

 こうしてゼミで行われる内容を中心に勉強を進めることにより、結果的に効率的な勉強を進めることができました。

ゼミ I 期を受講したメリット

 ゼミを受講したメリットは、先述したものも含めたくさんありますが、特に、以下の5つを挙げたいと思います。

 私は1年目の受験のときは、基本書を使わずに市販の参考書等を使いながら勉強しており、基本書を使うことは不効率な勉強方法だと考えていました。しかし、その考えは大きな過ちであることがこの講座を受けて痛いほど良く分かりました。基本書を使わないことが、私の実力の未熟さにも繋がっていたのです。このことに気づかせてくれたのが渡辺ゼミ I 期の最大のメリットでした。基本書を良く読むようになってから、知的好奇心を刺激されて法律の勉強が楽しくなり、同時に苦手意識のあった学説問題を解くことを楽しめるようになりました。

 また、過去問を徹底的に理解することができると共に、次に出題されそうなところが分かるので、「守り」と「攻め」の知識を同時に習得することができました。出題範囲が限りないと思われる国 I の試験でも効率よく勉強を行うことができました。

 ゼミでは、緊張感を持って厳しく教えていただけるので、先生の質問にきちんと答えなくてはと思い、気合いを入れて予習に臨み、答えられなかった部分は徹底復習し、次に同じ質問をされたら完璧に答えてやるという気持ちになり、それが知識の確実な定着につながりました。

 ゼミには優秀な人達がたくさんいますので、その人達の勉強の進度や答え方なども授業を受けながらわかるので、自分が分からないところがあれば焦ってその部分を勉強したりして、良い刺激を受け、ゼミに参加することでモチベーションを常に高めてもらえました。

 ゼミでは、友達や知り合いが多くでき、官庁訪問では他の受験生より広く情報交換できたと思います。また、ゼミを通じてこれから一生付き合っていけそうな友人ができ、勉強や官庁訪問での苦しみと合格した喜びや達成感をその人と分かち合えたことは何よりも良かったことです。

なぜ渡辺ゼミ II 期を受講したか

 私は法学部ではないため法律論文を書いたことがなかったので、一から学ぶ必要がありました。ゼミ II 期は、合格答案の書き方を学ぶ必要があったことが最大の受講理由です。

 また、 I 期と同様の理由で、 II 期の受講生で1次試験合格者の9割が最終合格を果たしているという実績に惹かれ、受講したいと思いました。

 また、 II 期は1次試験の直前まで講座をやっているので、 I 期のように先生に叱咤激励を受け、他のゼミ生に刺激を受け、モチベーションを高めて、本番直前期の不安や焦りに打ち勝てるのではないかと考え受講を決めました。

ゼミ II 期を利用した勉強方法

 ゼミ II 期は先述した通り、1次試験の直前の追込み期に行われ、1次試験のことでほとんど頭がいっぱいです。それゆえ、 I 期とは異なり、復習中心で行いました。

 昨年1次落ちした私は2次の勉強はしたことがなく、1次試験の知識を使いまわせるだろうとタカを括ってこの II 期を受講しました。たしかに、同じ科目なので、基礎的な知識は共通で、その部分のみを問いてくる問題が多いのです。しかし、論文試験の形式をとるので、正誤を判断するだけでよい1次試験と異なる問題の問われ方で、その問いに対する答えを、構成を含めて自分で作り出していかなくてはならず、論文試験特有の難しさを感じました。

 そこで、具体的な勉強の方法としては、ゼミで渡されたレジュメに載っている問題とその解説と模範解答を徹底的に理解しました。問題文が何を問わんとしているのかを1次試験で覚えた基礎的な知識を総動員して、考えられるべき論点を全て出してみて、レジュメに書かれてある答案と照らし合わせて、どの論点が問題に対して最も重要であるかなど、答案の構成、プロポーションも考えながら、自分なりの答案を書いてみました。また、定義づけされているところや有名な条文・判例等暗記すべきところをノートにまとめて覚えました。

 憲法は特に重点的に勉強する必要がありました。なぜなら、本試験では、試験委員の佐藤幸治先生特有の論点があり、基本書も難解であったからです。そこで、渡辺先生が図を用いて分かりやすく教えていただいたことを、今度は自分でそれを論文として上手く説明しながら書けるように多くの時間を割きました。実際に今回の本試験では、佐藤先生の関心お高い論点が2問も出題され、完璧に近く書くことができたと思います。

 民法も試験委員の近江先生の対策用のレジュメをいただき、一通り目を通しました。憲法と同様にここからも本試験で出題され、他の受験生に大きく差を付けることができました。

 行政法は、有名な条文や重要な用語の定義を覚える必要が特にあるので、その部分を本試験まで徹底的に暗記しました。情報公開法は1次試験では出ませんでしたが、やはり2次試験では出ました。

渡辺ゼミ II 期を受講したメリット

 合格者や先生の書いた論文の資料をいただけたことが最大のメリットでした。また、合格答案の書き方と必要とされる知識の範囲・レベルを知ることができました。国 I 2次試験対策用の市販のテキストや問題集は数が少なく、過去問とその模範解答が載っているテキストもほとんどありません。特に、行政法は手に入りにくく、ゼミの資料は重宝しました。

 また、試験委員対策用の資料をいただくことができ、その先生の専攻分野や現在の研究内容が分かり、本試験に出そうな問題の予想ができました。実際に、今年の問題はゼミで配られた資料・レジュメからほとんど出題されました。試験の最中にゼミに入っておいて良かったと感じながら答案を書いていました。

 1次試験の合格者の半数もが2次試験で落ちてしまいます。この事実の下では、2次試験の勉強もしっかりやる必要があると今回感じました。この講座を取ったからこそ2次試験が合格できたと思っています。

 また、私は1次試験対策で手がいっぱいで利用できなかったのですが、自分で2次試験の論文問題を設定し、その答案を書いてくると、先生に添削していただけます。頻繁に提出する人のほとんどが最終合格しているという実績があるようです。

来年の最終合格をめざす受験生の方々へ

 渡辺ゼミは、残念ながら名前の通りゼミ形式のため、選抜試験を設けて受講人数が制限されています。しかし、過去問を既にある程度やり終えている人ならば合格できると思います。まだそこまで進んでいないという人には、 I ' 期があります。ゼミに入ることができれば、国 I 最終合格への道のりまで、半分ほど近づいたと考えても良いと思います。しかし、残りの半分の道を進んでいくのは、自分自身の努力がなによりも必要です。ただ、独りで進んでいくということではなく、渡辺先生に合格までのやるべき事を教養試験分野も含めて適時、的確に教えていただけます。それを忠実に行い、自分のものにすることができれば、最終合格は間違いないと思います。

 中弛みしてしまい勉強が思い通り進まないという人に渡辺ゼミはお勧めです。国 I へ最終合格したいという思いを、渡辺ゼミを利用することで、勉強へのやる気へと変換することができると思います。私自身、勉強に飽きてしまったり、他へよそ見をしたくなることがありましたが、渡辺ゼミへ参加することで、辛いのは自分だけではないと感じ、再び勉強へ集中することができました。

 国 I 最終合格まで、人それぞれの紆余曲折があると思いますが、この長く厳しい戦いにおいて、渡辺ゼミは受験生の皆さんにとって共通した強力な武器であることは確かだと思います。まずは、門をたたいてみてはいかがでしょうか。御自身の思い(夢)が成し遂げられることを願っております。がんばってください。
©1999-2001 The Future