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国家 I 種渡辺ゼミ
平成14年合格者S君
渡辺ゼミで短期間で上位合格するための方法論

ゼミ I' 期を目指した理由

 僕は本試験前の2月まで留学していました。留学中にも若干の勉強はしておりましたが、公務員試験の為の本格的な勉強は帰国した2月半ば頃からのスタートでした。当然周りの受験生に比べて勉強は大幅に遅れており、その遅れを取り戻すために渡辺ゼミの I' 期を目指しました。渡辺ゼミの情報、及び渡辺先生のサイトは留学中にもチェックしていましたが、帰国したのは I' 期の試験の3日前、インプットの講座は多少聴いていたものの過去問のセレクションには殆ど手を付けていない有様でした。当然筆記試験は合格最低点にはるかに及びませんでしたが、面接で必死のアピールをして何とか拾ってもらいました。(入った直後に渡辺先生からビリで入った旨言い渡されました。)しかしここで拾ってもらえていなかったら公務員試験合格はとてもおぼつかなかったと思います。

ゼミ I' 期の利用法

 ゼミ I' 期が始まるのは2月半ば。10月に始まる I' 期より4ヶ月遅く、また本試験まで残り100日強という状態です。100日というのは余り時間がないようですが、勉強が遅れている人でも本試験までに先行している受験生を十分に追い上げ、逆転をすることは可能なだけの時間はあります。ただ、極力無駄を省いた勉強をすれば、という条件付きですが。

 ゼミでの勉強はこの「無駄のない学習」を提供してくれるという点で重要です。 I' 期も基本は I 期と同じで最近の過去問演習が行われます。ここで私がしたのは(1)基本書、判例六法、百選などを使って選択肢の1つ1つを調べ、また問題番号のマークを基本書・判例六法につけていくこと、(2)問題を解くときはノートにその選択肢が正解・誤りの理由を書いておくと同時に、調べた基本書のページ、判例六法や百選の番号を記しておくこと、(3)僕のようにセレクションを1度もやっていない人は、この際に指定年度以外でも同分野の問題を解いてしまうこと、の3つです。時間が無いからと言って答えだけを見て良しとしてしまう、というのではいくら過去問を解いても身に付かないでしょうし、その前にゼミでの渡辺先生の厳しい指摘に答えられないでしょう。(1)・(2)をこなすことで問題1つ1つが自分の頭の中に印象づけられ、記憶が定着します。また問題番号を基本書や判例六法にマークすることで過去の出題傾向が分かり、出題されていない分野や今後出そうな分野を有機的に把握できます。そしてノートに情報を記しておくことで、ノートが格好のレファレンス集となるでしょう。渡辺先生は「過去問は3回解け」とおっしゃっていますが、ノートに情報を記しておき、また(3)を実行することで、1回目には時間がかかりますが2回目以降には極めて時間を節約できます。実際僕も2月から1回目を解き始めたのですが、このようにして本試験までに過去問を3回解きました。

 ただここで誤解してはならないのは、過去問を3回解くことは目標ではなく最終合格の為の手段であり、また手段に過ぎないということです。4月半ば以降の直前期になって時間がない場合にまで3回解くことにこだわりすぎる必要はないと思います。この時期にはむしろ答錬や模試で予想問題を解く方が良いかもしれません。

 また模試についてですが、 I' 期から入っている人の場合、勉強が進んでいる人以外はさほど気にする必要がなく、むしろ過去問演習が一通り終わるまでは受けない方が良いと思います。模試を受けると1日つぶれてしまいますし、勉強が進んでいない段階で受けてもあまり意味はないでしょう。ちょうど I' 期が終わって II 期が始まる4月ぐらいから受ければ必要十分だと思います。僕は4月と5月に1度づつ受けましたが、これで足りました。また模試の結果は気にせず、復習に力を入れて本試験に生かすことが重要です。

ゼミに入ることの利点

 まず、ゼミに入って渡辺先生のアドバイスを実行していくことは、無駄を省いた効率的な学習を進める上で大きな助けになります。先生の指導は一見時間がかかる回り道のように思えるときがあるかもしれませんが、実は最終合格までの最短の近道を示してくれています。例えば基本書を読まない人やセレクションを解く時も解答しか見ない人がいますが、こうした上っ面だけの勉強のやり方では本試験には太刀打ちできません。特に今年(平成14年)は傾向が変わりましたが、ゼミで先生のアドバイスを忠実に実行し、地道に勉強してきた人は高得点を取れた一方、そうでない人は厳しい結果に終わったようです。 I' 期の始まる2月半ばはこうした地道な勉強を続けていくにはまだ可能な時期です。

 またゼミでは講義と違って毎回指名されるという緊張感があると同時に、一定量の負担が週2回課されることで「次のゼミまでにここまでを解く」という学習のペースメーカー的な役割を果たしてくれます。ゼミの間はゼミの宿題、予復習で殆ど手が一杯になってしまいますがそれで構わないと思います。また、目標は公務員試験の最終合格だけでなく希望の省庁から内定をもらうことですが、ゼミでの受け答えをこなし、また積極的に発言をする事で官庁訪問時に必要な、自分の言いたいことを相手に的確に伝える表現力と度胸を身につけることも出来るでしょう。

I' 期生にとっての II 期の利用法

 ごく少数ですが II 期を受講しない人もいます。しかし、これはもったいないので受講しておいて損はないと思います。2次の論文試験対策まで手が回らない人は多いでしょうが、ゼミ II 期については、予習は基本的に不要です。また答案を出せば添削してもらえますが、 I' 期生の人は答案を提出するほどの余裕はあまりないと思います。それよりは一次試験対策を優先させた方がよいでしょう。僕の場合は1次試験から2次試験までの間にゼミで配布された資料や他の人の参考答案を集中的に復習する、と開き直って決めており、1次試験前には1次の対策だけしか行いませんでした。これでも充分よかったと思います。

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