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私の教育論
読者との対談 (2001/6/20)
  A(受験生の読者)
B(受験生の読者)
W(渡辺)

A 先生、最近随分お疲れの様子だったと伺いましたが?
B 今年試験を受けた先輩も、「択一答練の最後のほうなんか、先生はかなり辛そうだった」と心配していましたよ。
W 心配してくれて、ありがとう。今は本試験が始まったので、君達が受けている来期に向けての講座だけになり、やや時間的にゆとりができました。疲れもだいぶ取れました。
A・B 少し安心しました。

A ところで、先生。京都市の日野小学校の殺傷事件とか、池田市の小学校の殺傷事件など、7「通学路が危ない」15「新学期が怖い」で先生が指摘されたり、警告されたとおり、小学生に対する悲惨な事件が実に頻発していますね。
W そうです。ただ、その種の事件は迅速に充分な対策を施さないと、日本のどこかで、きっと起きるだろうと予測はしていました。でも、今回、あれだけたくさんの小学生が殺されるとは想像もしませんでした。
B 13「2000年の教育を考える」で先生が「小学校に監視モニターを設置しろ!」とか書かれていたときは、「なんてオーバーなことをおっしゃるのだろう」と思いました。でも、今となっては現実に設置するところも随分出てきたみたいですね。
W そのようです。私立では警備会社と契約する学校も増えているようです。
B それは学校の宣伝にもなりそうですね。
W 親としても安心です。
A 登下校時のパトロールをPTAでやるところもあるようですが。
W 私もチカン騒ぎの直後には2回程やったことがあります。でも、事件の直後はともかく、長くやるのは仕事もあったりして、とうてい無理です。ボランティアには限界があります。
 根本的には、警察官を増員して、登下校時にはパトロールしてもらいたいところです。
A 予算が足りないなら、警察OB・OGにアルバイトでやってもらったらどうかと思いますが。
W そうですね。 登下校時に警察官や警察関係者がパトロールする、それだけでも威嚇効果は充分です。それに「通学路が危ない」所はチカンも多い場所なのです。できれば、夜もローテーションを組んで警察官に巡回してもらいたいところです。

B 話は変わりますが、30「公共心の欠如」の掲載後も東京と埼玉で電車でのトラブルが原因の殺傷事件が起きましたね。
W そうです。普通の人が電車でトラブルを起こし、人を殺してしまう。義務教育の段階で、正しい電車の乗り方を何度も教える必要があると思います。

A ところで、何で先生はこれから起きるであろうことがわかるのですか?
W 結果的にそうなってしまいました。比較的冷静に客観的に物事を観察していたからではないでしょうか。神聖な場所に行った後だったので、多少はインスピレーションも働いたのかもしれません。ただ、自分で危険を予感・予知していても、周囲はそれを感じたり、理解してくれなくて、結局、最悪の事態になるのを見ているだけ・・・というのは、非常に辛く、とても悲しいことです。今は無力感を味わっています。
B でも、これからは違うのではないでしょうか?
W そうだといいですが……。結果を見て考える。それでも具体的な対策を実行すれば、将来の被害者は防げます。しかし、それでは現実の被害者にとっては100%遅すぎます。また、あれこれ議論するだけで、いっこうに対策を実行しないのが一番困ります。今、実行できる権限と実力のある人に、少しだけでもイマジネーションを働かせてもらいたいと願っています。

A ゼミの先輩とか、直接先生の所に話を聞きに来ないのですか?
W 感想を書いたメールとかは時々来ますが、夜遅くまで自分の仕事に毎日追われ、土日は寝ているようです。それに、まだ権限や実力もないし、自分のことを考えるだけで精一杯のようです。
B もったいない。
W 私も9月から6月までは土日にも多くの仕事があったりするので、彼(彼女)等も遠慮しているようです。
A それでは、視野が狭くなりませんか?
W 多分にその傾向はあります。君達は、なるべく色々な業界・分野の人間に会うよう、日頃から努力してください。私も時間の許す限り、話し相手になります。
A わかりました。
B よろしくお願いします。
W それよりも、君達。時間に余裕のある今のうちに、私がやれと言ったことを少しでも実行し、来年の試験に絶対に落ちないように。やれと言ったことをやらずに君達が試験に落ちて行くのを見るのも大変辛いですから……。
A 実に、耳の痛い話ですね。
B 素直に1年間実行します。
W ぜひ、そうして下さい。
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